人口減少・過疎化が進む地方部における観光ビジネス創出による地域活性化とその効果に着目した研究の初年度として、これまでの政策や地域での事業会社等の設立動向について整理した。また、こうした地域や組織へのヒアリング調査を実施し、地域体制や事業の仕組み等について分析し、成果の一部は「旅行動向シンポジウム」、『観光文化252号』、『日本国際観光学会論文集(第29号)(研究ノート)』で発表した。
概要
現在、地方部や過疎地等、観光地として確立されていない地域の活性化を目的とした観光関連ビジネスの起業・強化に取り組む新たな組織に注目が集まっている。こうした組織は地域活性化という社会的使命と自組織の持続や組織価値の向上といった事業的使命の双方を成立させるという、ともすれば相反する組織目標の実現に挑戦している。
本研究は観光地として確立されていない地域で活動している「ビジネス手法による地域活性化に取り組む観光地域づくり組織」がこれからの観光地域づくり組織のあり方の一つとして成立し得るのか、成立するために解消すべき課題は何かを議論する基礎的な情報収集・整理し、今後の研究の方向性を見出すことを目的に、組織形成及びビジネス手法開発プロセスの分析、事業スキームとその効果等について研究する。
報告
成果物
発表
- 第31回 旅行動向シンポジウム「観光地が創る、安心・安全・楽しめる観光」
研究ノート
- 「観光振興による地方部への人口定着効果に関する考察」国際観光研究学会論文集(第29号)2022年3月