インバウンドのこれまでとこれから ―戦前期日本の外客誘致から考える
日本では2003年のビジット・ジャパン事業、2007年の観光立国推進基本法施行などを機にインバウンド政策に注力し、2019年までは前年を上回るインバウンドが押し寄せていました。しかし、一部の地域ではオーバーツーリズムといった課題なども浮き彫りになった他、新型コロナウイルスの感染拡大によって観光を取り巻く状況は大きく変わりました。国や都道府県、市町村は模索しながらも様々なインバウンド政策を展開していますが、従来型の旅行者数や旅行消費額を目標に掲げる政策から、新たなインバウンド政策のあり方を検討する局面にあると言えます。
一方で、歴史を振り返ると外客誘致は100年以上前から、様々な組織が連携して様々な取り組みを行ってきました。日本における観光政策やインバウンド誘致に対する考え方の変遷、さらには目まぐるしく変化する情勢や課題に対して、どういった組織がどのような政策を展開してきたのかを整理・検証することは、これからの日本の観光政策のあり方を考える上で重要なプロセスであるといえます。
今回の報告会では、明治後期から昭和初期にかけて重要な役割を担ってきたとされる喜賓会、ジャパン・ツーリスト・ビューロー、国際観光局を中心とした各組織の役割や取り組みに注目しながら、インバウンド(政策)のこれまでとこれからについて考えてみたいと思います。
※本報告会は、科研費基盤研究C「日本の観光政策の変遷に関する学際的・実証的研究 ―戦前期の観光関連組織に着目して」の一環で行います(課題番号20K12449)
概要
開催日時 | 2023年2月21日(火)15:00-17:30 |
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会場 | 公益財団法人日本交通公社 B1Fライブラリー会議室 東京都港区南青山二丁目7番29号 日本交通公社ビル ※リアル開催のみ アクセス |
主な対象者 | 自治体の観光政策担当者、観光関連事業者、研究者、学生など |
募集人数 | 20名 |
参加料 | 無料 |
お申込み方法 | 定員に達したためお申し込みを締め切らせていただきました。 |
お申込み締切日 | 2月16日(木) ※定員に達した場合は、締切前でも受付を締め切りますので、お早めにお申込ください。 |
お問い合わせ | 公益財団法人日本交通公社 福永 E-mail:jtbfseminar@xb069601.xbiz.jp |
スケジュール
開会
1.イントロダクション
福永香織((公財)日本交通公社 主任研究員)
2.報告
①インバウンド・カルチャーズ 知られざる「最初の半世紀」から再考する
山口誠(獨協大学外国語学部教授)
②観光を政策・ビジネスへ ジャパン・ツーリスト・ビューローが果たした役割
福永香織((公財)日本交通公社 主任研究員)
③国際観光局と外客誘致
千住一(立教大学観光学部教授)
休憩
3.ディスカッション
①ゲストからのコメント
八島 和彦 氏(帝国ホテル東京副総支配人 兼 ホテル事業統括部長)
遠藤 あかね 氏(日本郵船歴史博物館・日本郵船氷川丸学芸員)
②ディスカッション
4.閉会
※プログラムは一部変更になる可能性もあります