No.11 海外の温泉地、リゾートに学ぶ (温泉まちづくり研究会 開催)
7つの温泉地と当財団が共同で研究活動を進めている「温泉まちづくり研究会」(2008年発足)。2014年度第1回目の今回は、①総会、②会員温泉地の情報交換、③ドイツ・スイス海外視察報告の3部構成にて開催しました(7月4日(金)、JTBF会議室)
①総会では、2013年度の事業報告、収支報告、2014年度の事業計画、収支計画の報告が行われ、いずれも了承されました。今年度第2回研究会(10月)では道後温泉(愛媛県松山市)を訪れ、アートと温泉文化の融合「道後オンセナート」の視察研修を行う予定です。
②会員温泉地の情報交換では、各温泉地のまちづくりの最新事情に加えて、「人材不足」「インバウンドへの対応」「観光まちづくり財源」の問題などについて、情報交換が行われました。
③ドイツ・スイス視察報告「IR(統合型リゾート)と山岳リゾートの先進事例を訪ねて」(2014年5月7日~13日)では、事務局(吉澤)より、訪問先の紹介と、「バーデンバーデンの基盤・環境整備の重要さと、それを支える仕組みづくり(カジノ)の一層の大切さ」、「ルツェルンのカジノと地域の観光産業との連動、地域にあった方法を考える大切さ」、また、「ツェルマットの自分の町を知り、策を講じる。そのためのルールづくりと合意形成の大切さ」について話がありました。
また第3部では、ゲスト講師の小関信行氏(クアオルト研究室代表)が「ドイツのクアオルト(療養地)の基礎を学ぶ」と題してご講演され、医学的な裏付けのある健康増進健康保養地「日本型クアオルト」の可能性について言及されました。
石井宏子氏(温泉ビューティ研究家)は、「海外に日本の観光地の可能性を見いだすことができる」と、多くの事例を紹介。中でもタイの秘境でのグランピング体験談は、大自然の中にいながら快適で上質な時間を過ごす滞在の提案であり、多くの会員が高い関心を持って聞き入っていました。
温泉まちづくり研究会では、今後も温泉地が魅力ある観光地として発展していく様々な方策について議論を深め、広く発信してまいります。
(2014/07/28 吉澤清良)