―育て、磨き、輝かせる― インバウンドの消費促進と地域経済活性化
※転載はご遠慮ください
近年、訪日外国人旅行者数は毎年過去最高を更新し続けています。今後、インバウンド需要を取り込もうとする地域にとって重要なことは、先進的にインバウンド対応事業や施策を行い、特に地域への経済効果向上の観点から、どのような成果を上げてきたのか検証し、施策や事業を検討することです。
特に近年では「モノ消費」(爆買い)から「コト消費」(体験)へと変化するインバウンド需要をどう地域に取り込むかがポイントになっており、地域資源を「育て「磨き」輝かせる」ことで、訪日外国人旅行者による交流人口を拡大し、地域活性化に成功している事例が出てきています。
そこで本書では、経済効果を高めるにあたって重要な「①訪日外国人旅行者を“増やす”」「②訪日外国人旅行者の消費単価を“上げる”」「③域内調達率を“高める”」を実現するために必要な視点を整理し、視点ごとに先進事例を紹介します。
課題や苦悩をどう乗り越えたかにも注目し、インバウンド需要を地域経済活性化に結びつけていくためのヒントがみつかります。
- 発行年月
- 2018年06月発行
- 編著
- (公財)日本交通公社
- 発行
- ぎょうせい
- 判型・ページ数
- A5判 187ページ
- 価格
- 定価2,420円(本体2,200円 + 税)
※本書は当サイトでの販売は行っておりません。
掲載内容
◆目次
第1章 訪日外国人旅行者の消費と地域経済活性化
1.なぜ今地方でインバウンドなのか?①インバウンドは地方分散化、FIT 化の時代へ
②地方創生におけるインバウンドへの期待
2.地域の経済効果向上の考え方
①経済効果を高める3 つの視点
②地域の経済効果を高めるために
第2章 最新20事例に学ぶ!経済効果向上へのカギ
1.訪日外国人旅行者を「増やす」【視点1】地方に来てもらう
事例1-1 魅力の発信
○地域における継続的なプロモーション ―宮島(広島県)
事例1-2 交通手段・安心の訴求と広域連携
①移動サービスの提供 -バスによる空港と観光地間のアクセス向上- ―仙台空港(宮城県)
②移動サービスの提供 -レンタカーによる周遊観光の利便性向上 ―九州レンタカードライブ振興協議会
③安心して楽しめる環境整備 ―佐賀県観光連盟(佐賀県) 【視点2】新たな市場の開拓
事例2-1 富裕層への訴求
①「日本の田舎」の提供 (岡山県西粟倉村)
②「本物の日本文化」の提供―株式会社日本の窓(京都府京都市)
事例2-2 新たな魅力づくり
①ターゲットを絞り込んだプロモーション―祖谷渓温泉(徳島県三好市)
②「非日常空間」宿坊の魅力づくり ―高野山(和歌山県高野町) 2.訪日外国人の旅行消費単価を「上げる」
【視点3】消費時間を増やす
事例3-1 早朝・夜間の消費促進
①早朝の消費促進 ―宮川朝市(岐阜県高山市)
②夜間の消費促進 -日本人の生活体験の障壁を取り除く--TOKYO YOKOCHO Week(東京都)
③夜間の消費促進 -言語による障壁を取り除く--ギア─ GEAR ─(京都府京都市)
【視点4】消費拠点・消費対象を増やす
事例4-1 消費対象の集積による消費促進
①食のショーケースとしての屋台村の整備 ―かごっまふるさと屋台村(鹿児島県鹿児島市)
②空き店舗を活用したメインストリートの再整備 ―株式会社WAKUWAKU やまのうち(長野県山ノ内町)
事例4-2 周遊パスを活用した消費促進
○周遊パスによる行動範囲の拡大と消費促進―大阪周遊パス(大阪観光局)
事例4-3 古民家宿を核とした消費促進
○高価格帯の宿を拠点とした周辺商店街での消費促進 ―京町家コテージkarigane(京都府京都市) 3.域内調達率を「高める」
【視点5】地域の産品を活用する
事例5-1 飲食における活用
○「地域の八百屋」がつなぐ宿と農家 ―特定非営利活動法人 素材広場(福島県会津若松市)
事例5-2 お土産での活用
○地域の拠点施設による商品開発支援 ―道の駅阿蘇(熊本県阿蘇市)
事例5-3 エネルギーへの活用
○活用する地域資源の拡大 ―薪ボイラー導入プロジェクト(徳島県三好市)
【視点6】地域の人材を活用する
事例6-1 観光関連産業での活用
○旅館業における地域人材の育成と定着 ―湖楽おんやど 富士吟景(山梨県富士河口湖町)
事例6-2 観光関連産業以外での活用
○地域の生活体験プログラムを通じた地場産業への波及 ―ずくだしエコツアー(長野県千曲市)
第3章 育て、磨き、輝かせる!インバウンド受入殿堂観光地に学ぼう
1.岐阜県高山市2.山梨県富士河口湖町