- 古書ギャラリー
世界に門戸を開き、近代化への歩みをはじめた幕末・明治の時代、欧米から多くの外国人が日本を訪れ、滞在し、各地を旅する中で、日本と日本人の姿にふれ、西洋とも、またアジアの他の国とも異なる価値を発見していきました。こうした外国人たちは、主に外交官や宣教師、様々な分野のお雇い外国人、旅行家、ジャーナリストなどですが、彼らは、それら日本での記録を日記に残し、旅行記として出版したり論文として発表するなどして、当時“未知の国”であった日本の姿を世界に発信していきました。
当時のこうした外国人たちは、日本や日本人がどのように写り、またどのように切り取って紹介していったのでしょうか。
本企画展示では、この時代に日本を訪れ各地を旅した8人の外国人の代表的な日記や旅行記などの著書から、彼らの眼差しを通して写し出された日本について、その足跡とともに紹介します。
彼らの抱いた日本観・日本人観は、日本を訪れた時期や職業なども影響していると考えられますが、当時の彼らの日記・旅行記の描写からは、西洋とまったく異質な日本と日本人に対する好奇の眼があったことがうかがえる一方で、日本を卑下するのではなく、日本の自然の美しさや貧しくも清潔で心豊かな人々の生活や文化、日本人の精神性などに対する驚きや敬意も強く感じ取れます。
旅行者の経験や価値観、情報量などが違えば、訪れた地域の見え方も違ってきます。まだまだコロナ禍で旅がしづらいこの機会に、当時と現代の訪日外国人旅行者の日本への眼差しから共通点、相違点を探してみてはいかがでしょう。
概要
期間 | 2020年10~12月 |
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場所 | 1F古書ギャラリー |
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