- 古書ギャラリー
幕末から明治・大正にかけて、日本の観光は大きく発展していくことになります。それらは、鉄道網の整備や建築技術の進歩、避暑地や温泉地の発展、登山・スキー文化の発達、旅行案内書といったさまざまな分野に及びます。
そして、このような時代の日本の観光の発展に大きく寄与をしたのが、見知らぬ地・日本にやってきた欧米を中心とした外国人たちでした。彼らはどのような人たちだったのでしょうか?
極東の小さな島国・日本は、1858年、欧米諸国に向かって国を開き、近代化の道を歩きはじめました。その頃日本にやってきた外国人に多かったのは、主に宣教師や日本の政府、民間商社、学校などに雇われて仕事をした「お雇い外国人」たちでした。なかでも、日本の近代化に不可欠な自然科学とその技術文明の日本への伝播役、ヘルパー役を担った「お雇い外国人(“OYATOI”)」には、鉄道・建築・土木などのインフラストラクチャーの建設、造船・紡績・鉱山などの産業、日本学・医学・地質学・化学などの科学、美術・音楽・文学などの芸術、教育など多分野に及び、その数は1870年代中頃には民間も含め800人を超えるほどでした。その後、外国人に代わることのできる日本人が増えていくにつれてお雇い外国人の数は次第に減っていき、1890年代で“OYATOI”の時代はほぼ終わりを告げます。
こうした宣教師やお雇い外国人は、日本の観光発展を目的として来日したわけではありませんが、滞在中の日本各地への旅や日本人との交流等を通して日本への造詣を深め、日本文化・観光的魅力の海外への発信や観光地の発展に大きく寄与していきました。
本企画展示では、宣教師・お雇い外国人などが活躍した明治・大正から昭和初期に日本で活躍し、インフラ整備や観光地、アクティビティの発展など様々な分野で日本の観光に寄与した外国人8人を取り上げます。
概要
期間 | 2019年4~6月 |
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場所 | 1F古書ギャラリー |
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