温泉まちづくり研究会

温泉まちづくり研究会は、温泉地が抱える共通の課題について解決の方向性を探り、各地の温泉地の活性化に資することを目的に、2008年4月に設立された研究会です。会員温泉地の関係者や行政担当者、有識者などが集まり自由闊達に議論し、研究会で得られた情報や知見は、「提言」等にまとめ全国へ広く発信しています。

本研究会は現在、7つの温泉地(北海道阿寒湖温泉、群馬県草津温泉、三重県鳥羽温泉郷、兵庫県有馬温泉、愛媛県道後温泉、大分県由布院温泉、熊本県黒川温泉)が会員となっています。

目的

「温泉」は、老若男女を問わず、常に日本人の行きたい旅行タイプの上位にランクされる不動の人気を誇る旅行目的です。

しかしながら、わが国の温泉地は、近年の旅行志向の変化に対応し切れていないなど様々な課題を抱えており、こうした課題は、個々の温泉地固有のものもありますが、多くの温泉地に共通するものも少なくありません。

そこで、温泉地が抱える共通の課題を、温泉地の関係者とともに議論して解決の方向性を探り、それを広く発信、国や自治体、関係機関への提言等を通じて、全国各地の温泉地の活性化に資することを目的として、本研究会を創設しました。

観光地における環境対策

温泉まちづくり研究会では、2022年度から3年間、「環境」をテーマとして研究を進めてまいります。

2020年にコロナ禍に突入し、世界は大きく変貌しました。観光産業の中でも様々な変化が生じましたが、その一つとして「環境対策」や「サステナブル」への着目が挙げられます。コロナ禍前から世界の富裕層や欧州市民の間では環境への意識が高まっていましたが、コロナ禍を経て、「サステナブル・ツーリズム」という形で環境配慮が観光に取り込まれる流れが加速しました。現在欧州を中心に、世界の様々な観光地・観光産業が、「環境対策」「地域への貢献」「住民との共生」などを重視したサステナブルな取組を行っています。

日本でも、環境教育や観光地認証制度など、環境対策やサステナブルに関する取組が各分野で始まっており、観光分野でも様々な取組が動き出しています。一方、どのような取組が「観光地」あるいは「宿泊施設」として重要なのか、観光客にどのように伝えれば認知されるのか、地域にも貢献する取組みとは何かなど、様々な模索がなされているのが現状です。しかし、インバウンドが回復すること、今後はZ世代やエシカル層等環境意識の高い層へと観光の世代交代が進むと考えられることなどを考慮すると、サステナブルや環境への対応は喫緊の課題であると考えられます。

本研究会では、3か年にわたり日本の温泉地ならではの環境対策やサステナブルの在り方、またその発信の仕方を検討します。具体的には、2022年度は海外事例や観光分野におけるサステナブルを取り巻く現状の研究、2023年度は各会員温泉地の取組の検証や推進方策の検討、2024年度は取組や方針の発信を行う予定です。本活動を通じて、強靭で持続可能な温泉地の形成を目指してまいります。

温泉まちづくり研究会 由布院宣言2021

温泉まちづくり研究会では、コロナ禍での経験や研究会でのディスカッションをふまえ、改めて大切にしていきたいことを「温泉まちづくり研究会 由布院宣言2021」としてまとめました。

最近の活動状況

※研究会の詳しい活動状況は、温泉まちづくり研究会のウェブサイト( https://onmachi.org/)を参照ください。

これまでの活動実績はこちら

研究会事務局

公益財団法人日本交通公社  担当者:観光研究部 山本
TEL:03-5770-8425/FAX:03-5770-8359/MAIL:info-onmachi@jtb.or.jp

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