コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム 2019年

令和時代の観光地域づくりに向けて [コラムvol.411]
  • 観光政策・観光地経営

令和時代の観光地域づくりに向けて [コラムvol.411]

理事/観光研究部長/旅の図書館長 主席研究員/博士(社会工学) 山田 雄一

平成から令和へ  2019年は、元号が平成から令和へと変わる特別な年となった。  観光面では、2016年に成立していた特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)にかかる政令が3月に閣議決定され、各地でIR誘致に向けての動き・・・

温泉地での過ごし方を総合的にデザインする [コラムvol.410]

温泉地での過ごし方を総合的にデザインする [コラムvol.410]

 2019年も師走に入りました。冬の寒さが募ってくると、「温かい温泉に浸かりたいなぁ」という声が聞こえてきます。 誰もが「温泉好き」なのだろうか  「寒くなる」と「温かい温泉に浸かりたい」、「まとまった休暇が取れる」と「・・・

「歴史の語り直し」と観光地の魅力 [コラムvol.409]
  • 観光資源
  • その他

「歴史の語り直し」と観光地の魅力 [コラムvol.409]

観光研究部 研究員 磯貝 友希

 初めてコラムを投稿いたします。観光地域研究部 磯貝です。  学生時代は日本の古典文学を専攻し、「どのように物語が語り継がれていくのか」を研究しました。現在は「歴史や物語が『観光』と結びついて語り直される」事象に関心を持・・・

自然地域における入域料 〜収受にかかるコストについて考える〜 [コラムvol.408]

自然地域における入域料 〜収受にかかるコストについて考える〜 [コラムvol.408]

竹富島で入域料(入島料)の収受開始  沖縄県竹富町では、2019年9月から、環境保全を目的として、地域自然資産法に基づき、竹富島を訪れる観光客を対象に任意で1人当たり300円の「入域料(入島料)」を求める取り組みが始まり・・・

「環境に配慮した行動」を促すために [コラムvol.407]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

「環境に配慮した行動」を促すために [コラムvol.407]

 近年、観光産業において、環境への関心がかつてないほど高まっています。従前から、エコツーリズムのような形で環境と観光を組み合わせたものは存在していましたが、近年は一歩踏み込んで、どのようにして観光産業全般から生じる環境へ・・・

観光分野に迫るデジタル化の波 [コラムvol.406]
  • 観光と社会の潮流

観光分野に迫るデジタル化の波 [コラムvol.406]

観光研究部 上席主任研究員 相澤 美穂子

 以前、本コラムにて、引越先である東京郊外の最寄りのスーパーでは現金しか使えず閉口したことを書いたのですが(地域のキャッシュレス化を推進するために [コラムvol.368])、2019年10月の消費税増税に伴う「キャッシ・・・

観光と図書館の連携を考える~飛騨市図書館の取組 [コラムvol.405]
  • その他
  • 観光と社会の潮流

観光と図書館の連携を考える~飛騨市図書館の取組 [コラムvol.405]

立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良

 当財団は、公益事業の一環で、1978年より「旅の図書館」を運営しています。当館では、約6万冊の観光関連資料を体系立てて配架する独自分類の導入や、専門性・稀少性の高い蔵書の公開、書架のある空間で研究交流を行う「たびとしょ・・・

海外旅行の経験からインバウンド対応を考えると [コラムvol.404]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流
  • その他

海外旅行の経験からインバウンド対応を考えると [コラムvol.404]

はじめに  9月に入り、徐々に夏の雰囲気が薄れてきている感じがしますが、皆さんはこの夏どこかに旅行に出かけたでしょうか。私はこの夏、数年ぶりにプライベートで海外旅行に出かけました。  日ごろ仕事として、日本を訪れる外国人・・・

地域としての強みにつながるデジタルアーカイブとは [コラムvol.403]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流
  • その他

地域としての強みにつながるデジタルアーカイブとは [コラムvol.403]

公益社団法人 京都市観光協会 主任(出向中) 福永 香織

はじめに  地域のまちづくりや観光地としてのあり方を考えていく上では、地域がどのような歴史を歩んできたのか、先人がどういったことを考えて何を形づくってきたのかをふりかえることはとても重要なプロセスになります。  私たちは・・・

インバウンドが感じる「わかりづらさ」とは何か? [コラムvol.402]
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営

インバウンドが感じる「わかりづらさ」とは何か? [コラムvol.402]

観光研究部 副主任研究員 那須 將

 2017年07月から2018年06月にかけて、(公財)日本交通公社は東京都台東区谷中の「澤の屋旅館」との共同研究により、同旅館に宿泊したFITの日本国内における動態について調査を行った。FIT(Foreign Inde・・・

「稼げる地域づくり」に向けたDMOの役割 [コラムvol.401]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光経済

「稼げる地域づくり」に向けたDMOの役割 [コラムvol.401]

ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦

2016年2月に観光地づくり法人(以下、DMO)の登録が開始されてから3年が経過しました。 全国的な取り組みとして拡大を続けるDMOですが、最近の取り組み等から今後の展開について考えてみたいと思います。 あらためて、DM・・・

七夕の夜は水辺で乾杯 [コラムvol.400]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

七夕の夜は水辺で乾杯 [コラムvol.400]

おきなわサステナラボ長 兼 観光研究部 上席主任研究員 中島 泰

7月7日、七夕の日曜日。織姫と彦星が年に一度だけ出会う夜。全国的にあいにくの空模様となったが、水辺は大いに盛り上がっていたらしい。もちろん、ここでいう水辺は天の川のことではない、日本全国の川・海・湖・運河などのリアルな水・・・

観光地マーケティングの特徴 [コラムvol.399]

観光地マーケティングの特徴 [コラムvol.399]

 観光に関わるマーケティングの対象は様々ありますが、筆者が関心を寄せてきたのは、観光地全体をマーケティングの対象とする「観光地マーケティング」です。今回のコラムでは、観光地マーケティングの特徴について考えてみます。 観光・・・

なぜ熊野古道は欧米豪の旅行者に評価されるのか? ~宿の小規模性と経営者に着目して~ [コラムvol.398]
  • 観光資源
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営

なぜ熊野古道は欧米豪の旅行者に評価されるのか? ~宿の小規模性と経営者に着目して~ [コラムvol.398]

観光研究部 研究員 武智 玖海人

 2018年の訪日外国人旅行者数は3,000万人の大台を突破し、過去最高を更新し続けています。しかし市場別の動向をみると、東アジア4ヶ国ⅰの勢いにブレーキがかかっていることがわかります。足元の2019年1~4月における累・・・

まちづくりと観光事業の間にある壁⑩-「家族の平和な暮らし」- [コラムvol.397]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流
  • その他

まちづくりと観光事業の間にある壁⑩-「家族の平和な暮らし」- [コラムvol.397]

観光研究部 主任研究員 後藤 健太郎

 生活と観光、と安易に観光と対置して語られてしまう「生活」に今一度焦点を当てて話をしてみたい。というのは、生活と観光と並べて話すと、「生活」をどのように捉えているのか、どのような「生活」を想い描いているのか、がぼやけてし・・・

人口低密度地域での観光振興について考えてみます [コラムvol.396]

人口低密度地域での観光振興について考えてみます [コラムvol.396]

 産業全体に占めるサービス産業の割合が大きくなるに伴い、経済の中心が都市部へと集中し、地域別人口の二極化が進んでいます。こうしたなかで、観光は「地域の稼ぐ力」となるといわれていますが、今回のコラムでは地域のなかでも人口低・・・

「伝える」と「伝わる」 [コラムvol.395]
  • その他

「伝える」と「伝わる」 [コラムvol.395]

観光研究部 上席主任研究員 五木田 玲子

気になる機内安全ビデオ  2019年のゴールデンウィーク10連休が終わりました。皆さんはどのように過ごしましたか?  海外旅行や国内旅行を楽しんだ、自宅でゆっくり過ごした、なかなか手を付けられなかったことにじっくり取り組・・・

観光ビジョン推進の現状~観光庁への派遣を終えて~ [コラムvol.394]
  • 観光政策・観光地経営

観光ビジョン推進の現状~観光庁への派遣を終えて~ [コラムvol.394]

観光研究部 上席主任研究員 菅野 正洋

はじめに  2018年4月から観光庁に出向していましたが、このたび1年間の任期を終えて(公財)日本交通公社に帰任しました。改めてよろしくお願いいたします。  出向中は、観光戦略課に配属され、主として「明日の日本を支える観・・・

訪日中国人観光客数とクルーズ客数の推移から見えてきたもの [コラムvol.393]

訪日中国人観光客数とクルーズ客数の推移から見えてきたもの [コラムvol.393]

訪日クルーズ客市場の状況  2018年の訪日外客数※1は3,119万人で前年比9%増となった一方、近年注目を浴びていたクルーズ客(船舶観光上陸数)※2は234万人と、前年比5%減となりました。  このクルーズ客ですが、国・・・

統計づくりに欠かせない視点とは? ~観光統計グローバルフォーラム参加報告に代えて [コラムvol.392]

統計づくりに欠かせない視点とは? ~観光統計グローバルフォーラム参加報告に代えて [コラムvol.392]

 2018年11月、筆者はペルーで開催された「Global Forum on Tourism Statistics(観光統計グローバルフォーラム)」に参加し、観光庁と共同で我が国のインバウンド統計拡充の取り組みについて報・・・