常務理事/博士(農学) 寺崎 竜雄
Vol.32として掲載された同タイトル(その1)では、キャリング・キャパシティ(Carrying Capacity)とは、いわゆるオーバーユースによる観光資源の劣化をくい止めるためのデッドラインであるといいました。そして・・・
報告書などで良く目に付くフレーズに”観光客と地域住民との交流の促進”というものがあります。私は、以前からこうした言い回しに対してどこかしっくりしないものを感じていました。そこで言われている・・・
<はじめに> 最近、観光活動や観光産業の地球温暖化問題への影響が指摘されはじめるなか、おりしものガソリンの高騰も加わり、自家用車(マイカー)旅行にとっては逆風の時代といえます。確かにマイカーは魅力的な旅行手段の一つです・・・
立命館アジア太平洋大学 サステイナビリティ観光学部 教授(特別招聘教員)(出向中) 吉澤 清良
前回、私が担当したコラムvol.20「観光地のバリアフリー」では、観光バリアフリー化に挑む沖縄県の取り組み(「沖縄県観光バリアフリー化推進事業*1」)について、その概要をご紹介いたしました。 今回は、事務局として当財団・・・
ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦
全国の多くの地域が「観光振興」に取り組む中、中山間地域でも地域産業の衰退、少子高齢化、過疎化等を背景に、地域振興の柱として観光振興に取り組む地域が増えています。 こうした中山間地域にとって有効な観光振興策とはどのよう・・・
過剰な観光利用から自然資源をまもるために観光利用者数を制限しよう。それでは、いったい何人の利用までならば資源への影響をくい止められるのだろうか。そのデッドラインとなる人数、いわゆる環境収容力(Carrying Capac・・・
日本においても地球温暖化問題への関心が少しずつ高まっているように思います。地球温暖化は観光産業にどのような影響をもたらすのでしょうか。 ■地球温暖化問題への関心の高まり 地球温暖化問題が日本人の中に本格的に浸透し始め・・・
<はじめに> 過疎化が進み、さらに平成の広域市町村合併によって「周辺化」が加速しつつある農山漁村地域の再生という課題に対し、観光・交流の面からどのように取り組めば良いのか。古民家再生への取り組み例から、この問題を考えて・・・
日本は世界にも類を見ない少子高齢・人口減少社会を迎えています。これからの観光地には、こうした市場の環境変化にも対応して、“バリアフリー”、“ユニバーサルデザイン”の観点から、ハード・ソフトの両面において高いレベルで、「・・・
JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明
近年、「産業観光」や「産業遺産(ヘリテージ)」という言葉が全国で脚光を浴びつつあり、このテーマの調査・研究にたずさわっている身としては大変喜ばしく感じています。従来の自然資源(山岳、河川、海浜など)や人文資源(社寺・仏閣・・・
印象に残った旅先のことをふりかえってみると、そこで暮らしている人たちのことが思い出されることがよくあります。彼らの何気ない生活の一場面にふれて、気高さを感じたことはありませんか。 ■印象に残った旅 思い出を語ることが主・・・
要旨 抗しがたいライフスタイルの現代化の流れの中で、かつての美しい農山漁村風景は、次第に失われつつあります。岩手県三陸沿岸の小村・田野畑村の番屋景観保全への取り組みは、住民自らが農山漁村本来の魅力に気づき行動することの・・・