平成18年度 観光基礎講座
~マーケットをとらえて上げる、観光地の底力~
観光産業は多くの産業・分野と広く深く関わりを持つため、観光関係者が取り組むべき課題は多岐にわたり、また複雑なものとなります。既存の観光地に限らず、これから観光振興に取り組もうとする地域においても、観光の基礎的な知識の裏付けのもとに、明確な地域の将来ビジョンを持って地域振興や観光振興を進める人材が求められます。
当財団は旅行・観光を専門とするシンクタンク、コンサルティング集団として、全国各地で観光振興のお手伝いをしてまいりました。本講座は、これまでの経験とノウハウを活かして独自の視点と切り口で構成されており、観光・地域振興・リゾート関連事業に新たに従事される自治体や業界の方々、地域の観光振興の担い手の方々の人材育成の一助として平成8年度に開講以来、今年で11年目を迎えます。
観光をめぐる基礎的な知識の習得はもちろんのこと、官民の連携や専門的な実践ノウハウ、ヒントといった実用情報も盛り込んだ、観光担当者にとっては日々の業務に役立つ講座です。
行政のご担当者のみならず、施設経営や地域づくりに取り組まれる観光業界の方々も、この機会に是非ご参加下さいますよう、ご案内申し上げます。
概要
テーマ | ~マーケットをとらえて上げる、観光地の底力~ |
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開催日時 | 2006年6月29日(木)~30日(金) |
会場 | 第一鉄鋼ビル会議室 東京都千代田区丸の内1-8-2 第一鉄鋼ビル 地下1階 JR東京駅 八重洲北口 徒歩3分 地下鉄大手町駅 B10出口 徒歩1分 |
主催 | 財団法人日本交通公社 |
スケジュール
■6月29日 (木)
10:00 | 開講・オリエンテーション |
10:00 | 講義1 : 成熟化時代の観光マーケティング 時代とともに旅行者も観光のあり方も変化します。この講義では、成熟化した社会における消費行動としての旅行を読み解きながら、観光振興に携わる方にまず、とらえていただきたい、現代社会における観光の意味を解説します。また、間近となった団塊世代の大量リタイアなど、これからの観光市場にはどんな欲求の実現が求められることになるのか、注目の動きにも迫ります。 講師:(財)日本交通公社 理事 小林 英俊 |
12:45 | 講義2 : 旅行マーケットを数字でとらえる 地域の観光戦略を立案するためには、旅行者動向に関する情報収集を行い、旅行マーケットの実態を的確に把握する必要があります。毎年当財団が独自に調査、分析して取りまとめている旅行マーケットレポート『旅行者動向』のデータ等をもとに、旅行マーケットの捉え方と最新の動向について解説します。(『旅行者動向2005』をテキストとして当日配布いたします。) 講師:(財)日本交通公社 研究員 川口 明子 |
14:00 | 講義3 : 滞在観光地づくりの手順と留意点-温泉地を事例として- 温泉地が滞在観光地として生き残れる条件のポイントは?快適な滞在空間づくり、?滞在中の食事も含む多様な活動メニューの提供、?それらメニューを自由にチョイスできる仕組みづくり、の3点です。?、?については主に取り組みのヒントや手順を紹介し、?について基本的な考え方を提言します。 講師:(財)日本交通公社 研究主幹 大野 正人 |
15:30 | 受講者自己紹介/意見交換会(~18:00) 課題の共有、意見交換ほか |
■6月30日 (金)
10:00 | 講義4 : 観光の経済効果と観光統計の活用・整備 観光客を誘致し、地域ブランド力を高めて観光の経済効果をあげていくためには客層別の来訪者数、消費性向、満足度、リピーター率等の目標をできるだけ正確に把握し、観光政策へつなげていく姿勢が大切です。自治体における観光統計の望ましい体系と活用方法はどのようなものか解説します。 講師:(財)日本交通公社 主任研究員 塩谷 英生 |
11:30 | 講義5 :魅力ある地域ガイドツアーづくりに取り組むために 地域の魅力を来訪者に伝えるガイドの活躍が、身近にある地域資源を深みのある観光資源に高め、地域への波及効果へつなげることを可能とします。魅力あるガイドとは何か、地域で具体的にガイドツアーを推進する時の留意点を講義します。 講師:(財)日本交通公社 主任研究員 大隅 一志 |
13:45 | 講義6 :地域観光マーケティングの基礎と実践的応用~「地域を売る」 観光客を呼ぶということは、地域の販売戦略を考えることです。イベントやキャンペーン、旅行商品企画、すべては基礎的な考え方を理解した上に成り立つ実践でなければ意味がありません。観光とレクリエーション、体験、リゾート目的の旅行の違い、広域市場と狭域市場の捉え方、旅行会社の活用法、観光情報発信のあり方などについて「効果的に地域を売る」視点から整理します。 講師:横浜商科大学 教授 羽田 耕治 氏 |
15:15 | 講義7 :観光推進組織のありかた 厳しい財政、変化する観光客ニーズ、来訪者と住民満足の追求、限られた財源と人的資源の中でいかに効果的な施策を展開していくのか、現在の観光行政に問われる重要な課題となっています。市町村合併が進んだ今日、観光推進組織に求められることは何なのでしょうか。当財団が6年かけてお手伝いしている北海道阿寒湖温泉での具体的な取り組み事例から講義します。 講師:(財)日本交通公社 研究調査部長 梅川 智也 |
16:30 | アンケート記入 |
17:00 | 閉講 |
◆企画・進行:(財)日本交通公社 主任研究員 久保田美穂子
長野県生まれ。当財団で主に温泉地、旅館・ホテルをめぐる旅行マーケットの動向、地域振興のためのセミナー企画に関する業務に携わる。平成16年度より本講座の企画運営を担当
※講義内容・講師は、やむを得ず変更となる場合がございます。その節はどうぞご了承下さい。
本講座を受講していただくことにより、観光について総合的に理解を深めることができます。