セミナー・シンポジウム

ITの革新が、急激に人々の結びつき方を変化させています。個人と個人が編み目のようにつながり、何かを動かし、生み出していく力を持ち始めたソーシャルネットワークの時代。このソーシャルネットワークがどのようにこれからの旅行・観光を切り拓くのか、その新しい芽吹きが始まっています。

これまでの観光・旅行業界では、”はじめに旅行ありき”から考えて、ITはそれを便利にするもの、活用するものでした。しかし今、リアルとバーチャルを融合させる新しいIT発想やITによって繋がった新しいコミュニティの中から、結果として旅行（移動？）が発生するといった、逆転的な流れが起きています。

この１～２年でユーザー数を150万人へと急激に増やした大人気の携帯エンターテイメント 「コロニーな生活☆PLUS（略称コロプラ）」は、携帯電話の「位置情報」を使って移動やコミュニケーションを楽しむ無料のソフトです。このバーチャル世界とリアルな移動を結びつけた新感覚が、実際に旅行へ出かけるモチベーションを刺激しています。(株)コロプラでは、「地域を元気にしたい」とユーザーの”お出かけ”を様々な仕掛けで促してきました。

これにいちはやく注目して”お出かけ”を具体化させたのが(株)リクルートの旅行カンパニー。2009年8月には「コロプラバスツアー」を実施、「じゃらんリサーチセンター」による分析研究を経て、次世代の旅行市場創出のヒントを発表してきました。その後大手旅行会社や運輸機関、地方の名店などが次々とコロプラと連携しています。
何が人々を”お出かけ”に誘うのでしょうか。

お二人の講師とともに、「位置情報」をきっかけに広がる新しい移動モチベーションを分析しながら、人間の欲求に迫り、旅行の意味を問い直してみたいと思います。

また、予測の難しい未来社会の旅行についてイメージを膨らませ、未来志向の自由なディスカッションを試みますので、ぜひ一緒にご参加下さい。

第一部では、恒例の２０１１年の予測について当財団の観光経済分析チームから報告します。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。