観光による地域経済活性化に注目が集まるなかで、地元企業が中心になり、持続的な地域の活性化という「公的な視点」をもちつつ、空き家や空き空間といった地域の不動産を再生し、地域の魅力を際立たせ、あたらしい事業(観光サービス)を生み出し、地域の活性化につなげる事例が増えている。
こうした事例においては、不動産を再生することによって、他の地域にはない特色を活かした空間や、消費につながるサービスを生み出すとともに、観光客のみならず、住民や事業者すらもマーケットとして捉え、事業を継続・発展させる取り組みが行われている。
本特集では、4つの地域をケーススタディとして、不動産の再生による地域の活性化につながる観光地づくりをどのように実現してきたのか、また今後の可能性や克服するべき課題とは何かについて考えていきたい。