旅の図書館では観光研究者や観光の実務に関わる方々に自由な交流の場をご提供したいと考え、定期的に「たびとしょCafe」を開催しています。
2022年3月22日(火)、「和のスキーリゾート 野沢温泉とスポーツイベント」をテーマに、第27回たびとしょCafeを開催しました。ゲストスピーカーには、旅館さかや代表取締役で野沢温泉スキークラブ理事長の森 晃氏をお招きしました。
1923年の設立当初から『スキー普及心身ノ錬磨及当温泉ノ発達ヲ図ル』を掲げて、まちづくりと一体となった取り組みを続ける野沢温泉スキークラブ。現在では、スポーツイベントを誘致し、地域経済だけではなく人材を育てるという形で継承されています。
「野沢温泉村が日本のスキー文化の中心地であり続けることが、強力なマーケティング活動であり、人材育成の機会となっている」、「オリンピックレベルの選手の育成に力を入れながら、国際的なスキー大会の運営を手掛けることで、世界基準の大会の運営方法や、選手やお客様をもてなす方法を身に付ける。そうした経験を基に、海外プロモーションの際などでも自ら英語でコミュニケーションが取れる人材が育つ」など、野沢温泉とスキーの関係性をご紹介いただきました。
後半の質疑応答では、季節ごとのターゲット層、他の温泉地やスキー場との連携、従業員を確保するための取り組み、後継者育成の重要なポイントなど、熱心な質問が寄せられました。
「スキーを通して地元の良さに触れながら大きくなった子どもたちは、大人になってからも地元に対する誇りを持ち、町にとって欠かせない人材になる」というお話が印象的でした。温泉地やスキー場に限らず全国どの地域でも、自分の地域に誇りを持ち地域を愛することが、あらゆる活動の基盤になると感じました。
当日の様子は機関誌「観光文化(255号)」で詳しくご紹介します。
テーマ | 和のスキーリゾート 野沢温泉とスポーツイベント |
ゲストスピーカー | 森 晃 氏(旅館さかや代表取締役、野沢温泉スキークラブ理事長) |
日時 | 2022年3月22日(火)18:00 ~ 20:00 |
場所 | オンラインにて開催(Zoomミーティングを利用) |
お問合せ | 公益財団法人日本交通公社 観光文化振興部 (門脇・五木田) |