旅の図書館では観光研究者や観光の実務に関わる方々に自由な交流の場をご提供したいと考え、定期的に「たびとしょCafe」を開催しています。
2022年3月3日(木)、「人と人をつなぐ架け橋に~行政職員が挑戦する“宝物”同士のマッチング~」をテーマに、第25回たびとしょCafeを開催しました。ゲストスピーカーには、飯能市職員の片野 陽介氏をお招きしました。
大学時代に飯能市のエコツーリズムを知ったことをきっかけに飯能市職員となり、希望通りエコツーリズム推進課に配属。7年にわたってエコツーリズムの推進に取り組まれた後、農業振興課に移られた当初は、慣れない業務に戸惑うこともあったそうです。
そんななか、エコツアー実施者の方から梨農家さんを紹介してほしいと言われたことが転機となり、農家さんと地元農産物を使いたい飲食店とをつなぐニーズがあることに気づきます。それからは、SNSで知り合った人に積極的に働きかけ、様々なマッチングに取り組んでいます。
「エコツーリズムと農業で学んだことは、飯能は地域の人が宝物であること。宝物を見つけるために、とにかく現場に出て人と話すこと。人と人を結ぶことによって生み出される面白いことを発信し続けること」、「自身が架け橋となることで、新たなことが生み出されることは幸せであり、やりがい」とお話しいただきました。
観光というものは複合的な活動であり、様々な立場の人が関わってきます。そのなかで、積極的に現場に出かけることでマッチングのヒントを見つけ、常に他者の視点に立って考えながら人と人をつないでいく片野さんのお話は、とても励まされるものでした。
参加者の皆様からは、「垣根を超えた熱心な取り組みが印象的だった」、「率直な意見交換ができてよかった」といったご感想が聞かれました。実体験に基づく自然体のお話により、大きな熱意が参加者のみなさんにも伝播するような会となりました。
当日の様子は機関誌「観光文化」で詳しくご紹介します。
テーマ | 人と人をつなぐ架け橋に~行政職員が挑戦する“宝物”同士のマッチング~ |
ゲストスピーカー | 片野 陽介 氏(飯能市農業振興課) |
日時 | 2022年3月3日(木)18:00 ~ 20:00 |
場所 | オンラインにて開催(Zoomミーティングを利用) |
お問合せ | 公益財団法人日本交通公社 観光文化振興部 (門脇・五木田) |