コラム

研究員が調査研究活動や普段の生活の中で感じたことを、ホットな雑感として綴っています。

コラム一覧

観光振興と定住人口との関係 [コラムvol.215]
  • 観光政策・観光地経営
  • 旅行者動向

観光振興と定住人口との関係 [コラムvol.215]

理事/観光研究部長/旅の図書館長 主席研究員/博士(社会工学) 山田 雄一

現実性を増す人口減少社会  ご存じの方も多いと思います(ネタとしては古い)が、国土交通省は2014年3月28日、「2050年を視野に入れた国土づくりに向けて ~新たな「国土のグランドデザイン」(骨子) 」というレポートを・・・

「聖地」における観光のあり方について [コラムvol.214]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

「聖地」における観光のあり方について [コラムvol.214]

JTB総合研究所 コーポレート共創部 主任研究員(出向中) 牧野 博明

●注目度が高まりつつある聖地観光  近年、「聖地」を訪れる観光に注目が集まっています。昨年は、20年に一度の「伊勢神宮式年遷宮」、60年に一度の「出雲大社 平成の大遷宮」、熱田神宮の創祠1900年、富士山の世界文化遺産登・・・

「地味な珍しさ」にも注目して地域の魅力発見を [コラムvol.213]

「地味な珍しさ」にも注目して地域の魅力発見を [コラムvol.213]

 わざわざ野鳥を見るために日本を訪れる人たちがいます。このことをきっかけにして「わざわざ訪れる価値のある、地域に固有の魅力」ということについて考えてみました。 ■あなたは何をしに日本に来たのですか?  先日、地方の観光関・・・

「遊び心」が高める地域の魅力 [コラムvol.212]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

「遊び心」が高める地域の魅力 [コラムvol.212]

公益社団法人 京都市観光協会 主任(出向中) 福永 香織

 私は学生の頃から地域の博物館や資料館の手伝い(資料整理)をする機会に恵まれてきました。博物館には様々な資料が展示されていますが、私が特に好きなのは、日本人が日常の暮らしの中で使ってきた民具です。しかし、当初は博物館でも・・・

文化財保護に観光客の力を借りよう [コラムvol.211]

文化財保護に観光客の力を借りよう [コラムvol.211]

■ はじめに  少子高齢化が顕著になりつつある日本。地方都市は人口減少が進み、東京の一極集中が激しくなっています。地方の観光地でも担い手不足・後継者不足は喫緊の課題で、観光地として存続するためには、「観光客に将来的にも来・・・

環境と共生するリゾート~カナダ・ウィスラーを訪れて [コラムvol.210]
  • その他
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  • 観光と社会の潮流

環境と共生するリゾート~カナダ・ウィスラーを訪れて [コラムvol.210]

おきなわサステナラボ長 兼 観光研究部 上席主任研究員 中島 泰

北米最大級のスノーリゾートであり、2010冬季オリンピック・パラリンピックの競技会場としても名高いカナダ・ウィスラーには、年間200万人を超える観光客が訪れています。そんな一大観光地であるウィスラーが環境共生型リゾートの・・・

映画は観光地のイメージをどう変えるのか? [コラムvol.209]

映画は観光地のイメージをどう変えるのか? [コラムvol.209]

■ロケ地と観光  映画やドラマ、アニメの舞台になった地域に観光客が増える現象は、現在にいたるまで多くの事例があります。ここ最近の日本では、特にアニメの効果が注目されており、「聖地巡礼」や「コンテンツツーリズム」ということ・・・

「現代アート」を活用した観光地づくりとは [コラムvol.208]

「現代アート」を活用した観光地づくりとは [コラムvol.208]

■現代アートフェスティバルブーム継続中  2000年代に入ってから日本国内で開催されるアートプロジェクトやアートフェスティバルが増加しています。近年では、毎年どこかで開催されるというアツイ状況が続いています。  2013・・・

指標を活用した持続的な観光地の管理・運営 [コラムvol.207]

指標を活用した持続的な観光地の管理・運営 [コラムvol.207]

■議論を具体化する観光指標 「観光立国日本」という目標が掲げられ、全国各地の自治体や様々な団体が観光振興に取り組んでいます。しかし、観光地が良好な状態を持続するためには、産業の振興や誘客の増大だけではなく、観光資源の保全・・・

自然の利用は無料か? [コラムvol.206]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源
  • 観光と社会の潮流

自然の利用は無料か? [コラムvol.206]

観光研究部 上席主任研究員 五木田 玲子

■富士山で入山料徴収開始 昨年6月に世界文化遺産に登録された富士山において、入山料(正式名称は「富士山保全協力金」)を徴収することが正式決定となりました。徴収期間は夏の登山シーズン、対象者は五合目から山頂を目指す登山者、・・・

まちづくりと観光事業の間にある壁① [コラムvol.205]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光と社会の潮流

まちづくりと観光事業の間にある壁① [コラムvol.205]

観光研究部 主任研究員 後藤 健太郎

■はじめに-観光への期待と観光まちづくり-  地域活性化の手段として観光に対する期待は飛躍的に高まっています。特に、この10年「観光まちづくり」という言葉を目にする機会は格段に増えました。従来の「観光は観光事業者のもの」・・・

年頭コラム「美しき日本」 [コラムvol.204]
  • 観光資源

年頭コラム「美しき日本」 [コラムvol.204]

常務理事/博士(農学) 寺崎 竜雄

あけましておめでとうございます。  1912年に創業した当財団は一昨年に100周年を迎えました。そして1963年に株式会社日本交通公社(現JTB)を分離し、観光分野に特化した調査研究機関として活動を始めてから昨年でちょう・・・

2013年の「観光研究」を振り返る~日本観光研究学会を例にして~ [コラムvol.203]

2013年の「観光研究」を振り返る~日本観光研究学会を例にして~ [コラムvol.203]

1.はじめに  「旅行・観光分野における“実践的な学術研究機関”」を目指して、我々は昨年4月1日、公益財団法人として新たなスタートを切りました。その実現に向けて長期経営計画『’22ビジョン』を全役職員で策定し、公益性、専・・・

FITマーケットの可能性 [コラムvol.202]
  • 旅行者動向
  • 観光経済

FITマーケットの可能性 [コラムvol.202]

 当財団に『観光文化』という名の機関誌があります。これは季刊誌で、昨年から毎四半期に研究員が主体となって特集を組んでいます。この秋、10月号は私が担当でした。  そのテーマをどうするかについて、年明けくらいからあれこれと・・・

安心・安全・快適な宿泊のための情報提供とは? [コラムvol.201]
  • 旅行者動向
  • 観光政策・観光地経営

安心・安全・快適な宿泊のための情報提供とは? [コラムvol.201]

観光研究部 上席主任研究員 柿島 あかね

 みなさんは宿泊先を選ぶ際にどのような手段で情報収集をしていますか?私自身は業務での出張も多く、年に数回は個人的な旅行にも行くため、いろいろなところに宿泊していますが、その都度、目的も異なるため、毎回宿泊したい場所は異な・・・

観光分野の国際協力を考える [コラムvol.200]

観光分野の国際協力を考える [コラムvol.200]

 「今まで世界中のドナー(援助機関)の専門家と話をしてきたが、そんなアドバイスをくれたのはあなたたちが初めてだ。高品質な『メイド・イン・ジャパン』は車だけではないんだね」  今年の夏、専門家として参画しているアフリカ、エ・・・

自然ガイドと歩く尾瀬 [コラムvol.199]
  • 観光政策・観光地経営
  • 観光資源

自然ガイドと歩く尾瀬 [コラムvol.199]

ニセコ町商工観光課 ((株)ニセコリゾート観光協会事務局長)(出向中) 中野 文彦

●9月上旬の尾瀬  9月上旬に尾瀬(尾瀬国立公園)を訪れる機会があった。尾瀬というと高山植物の宝庫、本州最大の湿原として有名であるが、訪れたのは高山植物のシーズンが終わって、紅葉が訪れるまでの端境の時期であった。そのこと・・・

一人でも独りじゃない一人旅 [コラムvol.198]

一人でも独りじゃない一人旅 [コラムvol.198]

■単身世帯が増えると一人旅?  「おひとりさま」が注目を集めています。『おひとりさまの老後』(上野千鶴子、法研、2007)、『日本人はこれから何を買うのか?「超おひとりさま社会」の消費と行動』(三浦展、光文社、2013)・・・

観光地域づくりを担う人材に求められるもの [コラムvol.197]
  • 観光政策・観光地経営

観光地域づくりを担う人材に求められるもの [コラムvol.197]

観光研究部 上席主任研究員 菅野 正洋

■観光地域づくりを担う人材の重要性  地域で観光地域づくりを進めていく上では、地域としての戦略・計画づくりや各種取り組みの企画立案、関係する様々な主体の間の調整業務といった役割を担う人材(ここでは仮に「観光地域づくり人材・・・

ムスリム旅行者対応にまつわる私感 [コラムvol.196]

ムスリム旅行者対応にまつわる私感 [コラムvol.196]

 急速に拡大する東南アジア発訪日旅行市場。同エリア人口の4割を占めるムスリムへの対応が喫緊の課題となっています。多くの日本人にはこれまで接点のなかったムスリムの人々を迎えるために必要な受入環境とは。これを考えるには、まず・・・